アーナン日報

暇な大学生達でブログやります。

杞憂

 タウズです。

 今日は大学で物理学実験があったので、それについて書こうかと思っていたのですが、別に実験中に事故があったとか、前代未聞の大発見をした、みたいな刺激的な出来事があったわけではないので、やっぱりやめておきます。

 そういえば、と過去の自分を振り返ってみると、中学生のころになんとなく書いた将来の夢は木星の衛星エウロパに探査機を送って地球外生命体を発見する」だったっけ。恥ずかしいですね(笑)。エウロパに地球外生命体がいる前提で探査機送るのかよ(笑)。今の僕にもまだ宇宙への憧れはあるにはあるのですが、大学で機械工学を学べば学ぶほど、常識の通用しない謎だらけの空間である宇宙へ探査機を送る、なんて夢物語のような気がしてきます。ロケットで月へ行く、なんて誰が考えたんでしょうね。

 そもそも機械工学を選んだのも、探査機を設計する、という夢を捨てきれなかった結果のような気がしているのですが、現時点で設計できるのは地球環境での使用が大前提の、ごくシンプルな装置ぐらいで、とてもとても地球外探査機なんて、どこからどう設計したらよいのか見当もつきません。この世界はあまりにも複雑で、奥が深い。人の一生は、世界のすべての理を理解するにはあまりにも短すぎる。

 本当にこの世はわからないことだらけです。今この記事を書くために向き合っているパソコンだってそうです。僕はこのパソコンの仕組みをほとんど理解できていません。どこにどのような材料が使われ、中にはどのような回路が詰まっているのか。また、この端末が、インターネットという目に見えない何かで、いかにして世界中とつながっているのか。僕はなにも知らないまま、パソコンのキーボードをたたいています。よくわからないものを、日常のなかで高い頻度で扱っているこの状況に、時折恐怖すら感じる。僕の周りの友人はみな、スマートフォンなるものを持ち歩き、日夜なにやら画面を触って何かをやっているようですが、彼らの中で、スマートフォンの仕組みを、中に詰まった積層セラミックコンデンサの仕組みや、半導体を製造する工程(僕は最近ある授業で、最新式のコンプレッションモールディング装置の稼働現場を見る機会に恵まれた)を理解して使っている者はごくごく少数でしょう。現代社会は、よくわからないものであふれかえっています。そして、本当に怖いのは、それらを使っている多くの人々が、わかったような顔をして平然と暮らしていることです。現代では、自動車の仕組みを、ディファレンシャルギアや、エンジンの内部構造、ひいてはカーナビに用いられるGPS機能を、理解していなくても運転免許が取れてしまう。怖いと思いませんか。その辺の道路を、仕組みをろくに理解していない人間が、猛スピードで車を走らせている。そして、その現状を、黙認せざるを得ない我々現代人。何が間違っているのか、この世界か、我々人類か。

 ・・・失礼しました。答えのない問題をぐるぐる考えるのがどうも僕の癖のようでして。きりがないので今日はこの辺で。